Waters Blog~Fly Fishing

毛鉤釣り師の五月雨日記~Diary of a trout bum

バイオットボディ

初めて買ったタイイングのマテリアルは、インディアン・コック・ネック(ブラウン、ロードアイランド・レッドとホワイト)と、コンドル・クイル(ダイドイエロー)。 

白のハックルティップをウィングに使い、クイル・ボディとストークボディのスタンダード・ドライ・フライをしこたま巻きました。 フックはもちろんMustad 94840ですね。 サイズは#16。 25年ほど前の話です。 

全部で5000円ほどでしたが、月1000円の小遣いでしたので、えらい高い買い物をしたもんだと思いました。

これで近所のため池に行ってブルーギルを釣ったり、川でカワムツを釣ったり・・・ 自分で作ったフライで釣れたっていうのが楽しくって、それだけで満足でしたね。 イワナやヤマメはえらい山奥の魚って言うイメージでした。 鱒類が釣れるようになったのは、それから7~8年後のことです。

最近では、ボディにターキーやグースを使ったすばらしいパターンが多くあるので、そちらを使うことが多いのですが、たまにあと少し残っているコンドルで、スタンダードフライを巻いたりしています。 源流に岩魚を釣りに行くチャンスがあれば、使ってみたいフライです。 

ターキークイル

で、今日はバイオット・ボディについて少々・・・

写真は一対のターキークイルを表側から見ています。 写真でみて、内側に生えているのをBiot(バイオット)と言うそうです。 このバイオットをむしって、‘ストリップト・ターキー・バイオット’として売られていることも多いですが、手に入るのであれば、写真の状態のものがお勧めです。

なぜかって言うとですね・・・
クイル、もしくはバイオット・ボディを巻くときには、フリュ-(けばけば)を立てて巻く場合と、フリューを出さずにつるっとしたボディにする場合とがあるのですが、このフリューを立てて巻く場合に多少違いがあるんです。 こまかいことなので、どうでもいいっちゃどうでもいいのですが、それを言っては身も蓋も無いので、もうちょっと読んでくださいね。

ターキー

ちょっと解りにくいかもしれませんが、2枚目の写真説明です。
左から順に、
右の羽根の右側に生えているもの
右の羽根の左側
左の羽根の右側
左の羽根の左側
(一枚目の写真をベースに説明しています)

右の羽根

拡大写真、右の羽根を使ったもの

左の羽根

拡大写真、左の羽根を使ったもの

ちょっと違うのが解るでしょうか? 左右の羽根にかかわらず、表から見て左側に生えているものを使って巻いたほうが、フリュ-の出方がきれいで、濃淡がより出てると思いません?

ただ、長いほう(1枚目の写真の外側部分)は幅が狭いので、大き目のフックに巻く場合は使いづらいかもしれません。 そこで次の写真、

ボディの作例

幅が狭いのを逆に利用して、ダビング材で下巻きした上に間を空けて巻いてみる。 結構いいでしょ?

カワゲラ

カワゲラやカディスなどのちょっと太目のボディにはいいと思います。

次につるっとしたボディ

ターキー

グース

ターキーは、その透明感が特徴です。 濃淡は透明部分の重なり具合で出します。 ですのでこれは幅の広いバイオットと呼ばれている、1枚目の写真で言うところの内側を使うと良いです。

グースには透明感はありませんが、白黒がはっきり出ます。

乾いた状態では切れやすいマテリアルですので、タイイング前に水に浸してやわらかくしておきます。 特にグース・バイオットは格段に巻きやすくなります。

次にフックへの巻き留め方ですが、右利きの人が、フックシャンクの手前側に取り付け、手前から向こう側にまいていくということを前提に説明します。

つるっとしたボディを作る場合には、フリュー側が下に来るように取り付けます。 巻き始めるとフリューが前側にできるので、それを隠すように巻き進めていくと、つるっとしたボディが作れます。

フリューを立てたボディを巻く場合には、逆に取り付けます。

更に補強する場合ですが、ヘッドセメントを塗る方法の場合には、マテリアルを水につけている関係上、水性のものならOKです。 巻いた後に塗るのではなく、巻き始める前にフックシャンクに塗っておくだけで十分です。 一番簡単な方法です。

バイオットを1巻きするごとにスレッドを追い巻きしていく方法もあります。 AKベストって人が始めたんだと思いますが、簡単で有効な方法です。 ただ、マテリアルと同じ方向に巻いていきますので、ボディが一箇所切れるとスレッドで押えられているところをさかいにして、簡単に裂けてしまいます。 ある程度裂けるのを防ぐ方法として、追い巻きする際スレッドをほつれさせます。 つまりボビンを反時計回りにまわして、スレッドをフラットな状態にして押さえていってやるという方法があります。 (スレッドの扱いに関しては4月1日のブログに書いています)

私は、TMCモノスレッドSサイズのバター・イエローを、マテリアルとは逆向きに巻いて(カウンター・ラッピングと言うやつですね)補強しています。 この色は不思議とどんな色のボディにも溶け込んでなじんでしまいます。 もちろんこれでも、モノスレッドが切れてしまうと補強が無くなり、簡単にボディが壊れる状態になりますが、今のところ一番もちが良いので、この方法をとっています。 #20以下の小さいサイズは、細く巻きたいので水性のヘッドセメントを使っています。

補強のモノスレッド、ほとんど目立たないでしょ?

補強のモノスレッド、見えますか?

店でタイイングの話をしていたときに、ある人が、「ターキーでバイオットボディばっかり巻いていると反対側を使わないのでどんどんあまってくる」 と言うので、元来貧乏性な私は、「ほな頂戴」ともらっていました。 

何でこんなどうでもいい細かいことを気にして巻いているかと言うと、以前からフリューを立てて巻いたときに多少の違いがあるというのは気づいていましたが、どっちをどう使えば違いが出るのかなんて気にもしてなかったんです。 と言うよりもどうでもいいことだと思ってたんですね。 
でも、‘あまった’と言われて私の所に来た大量のマテリアルを有効利用するには・・・ で、ちゃんと使い分けて巻くようになったという次第なんです。 まんべんなく使える方法なのでお勧めです。

基本的に使えないマテリアルや使えない部分なんて無いと思っているのですが、それ以上にかつては生きていたものの命をいただいて使わせてもらっているので、無駄にはできないという思いもあるんです。 ターキーなんて安く手に入りますし、つまりはものすごい数が生息している、あるいは養殖されているということなんでしょう。 でも最初に書いたようなコンドルなんかはその数が激減してしまってます。 (今は代替品の‘コンドルクイル’はあります。 25年前に買った羽根も代替品だったのかもしれません)
絶滅させるようなことがあってはならない、とつくづく思うんです。

確か西山徹さんが言ってたんだと思いますが、「自然の中で遊ぶ釣り人が、自然を窮地に追いやるようなことがあってはならない」 っていう言葉を思い出しました。

何も大それた事を言うつもりはありませんが、なるべく無駄を出さないっていうのはこれからも私のタイイングのテーマですし、ささやかな自然保護の一環でもあります(ホンマ、ささやかやなぁ~)。 
そんな話はさておいても、有効利用って事を考えながらタイイングしてると、思いもよらない良い使い方が見つかるかもしれませんよ。

いつまでも釣りが出来て、いつまでもタイイングが楽しめればいいなぁ~、って思ってます。 もちろん「星が見たいねん」って言ってる甥っ子の代も、その後もずっと・・・
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  1. 2007/04/04(水) 02:05:58|
  2. fly tying
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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コメント

バイオット使いを自負しておりましたが、目からウロコが落ちるかのような濃い内容、参考になります!!
早速、カウンターラッピングも試してみよっと♪
  1. 2007/04/04(水) 08:48:56 |
  2. URL |
  3. りょうたん@お仕事中 #dxVOHczw
  4. [ 編集 ]

「で、今日はバイオット・ボディについて少々・・・ 」と言っておいて、全然少々ではない…。
書籍も含めて、ここまで書いてあるのを見たこと無かったんで、大変参考になりました。
私も、ターキーの外側が余ってました。これで有効利用ができます。良かった良かった。
  1. 2007/04/04(水) 13:29:05 |
  2. URL |
  3. 黒パグ #-
  4. [ 編集 ]

>りょうたんさん
りょうたんさんにそういわれると照れちゃいますが、参考にしていただければ幸いっす。

>黒パグさん
解りやすく文章で伝えるのって難しいもんですね。 で、なんかどんどん長くなっちゃって(笑) でも最後まで読んでもらってありがとう御座います。 よかった、よかった。
  1. 2007/04/05(木) 00:29:34 |
  2. URL |
  3. kawkoi #-
  4. [ 編集 ]

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